朗読で綴る金沢文学  2日目 風組 3月28日(火)18:00  
   
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室生犀星作 抒情小曲集より
「小景異情」
雑誌「ザンボア」(大正2年)

「ふるさとは遠きにありて思ふもの・・・」
 
その一
上田暢子
 
 
その二
福山清子
その三
種本敏江
その四
市波純子
 
  その五
中島佳代
その六
塚本成子
その二
数沢淑子
 
       
  室生犀星作
「蝿と蟻との話」
「蘇った蝿 〜蝿と蟻との話その二〜」
「小学男生」4-3(大正11年3月)
『室生犀星童話全集三』 (創林社刊)収録
 
       
 
蝿役
藤田喜美代
蟻役
数沢淑子
 
         
  蝿は枯れ葉の裏に動かずに、じっとしている。冬晴れの暖かい日、穴の奥に蟻がいて、これもじっとしている。 ト書き・蟻の友達  
       
  徳田秋聲作
「感傷的の事」
雑誌「人間」(大正10年1月)

この日は、徳田秋聲記念館名誉館長、徳田章子さんがお越しくださいました。
 
 
上田暢子
「私が彼女をそんなに長く見舞はなかつたのも、実は私の無精からだといふ単純な事に帰するのであつた。それには又俗に謂う性が合はないところが、何処かにあつたのではないかと思はれた。」
 
 
福山清子
「それは晩春から漸く新緑の初夏に移つた五月初めのことで、朝早くに上野から出発した私は何となく汽車のクツションに眤みがたいやうな気持で、窓から流れるやや肌寒い朝風に顔を吹かれながら、物稀らしさうに、武蔵野の広い平原を眺めていた。」
 
 
種本敏江
「目蓋のたるんだ母は目がしょぼしょぼしていて、よくもわからなかつたが、やつぱり曇んでいたのに違ひなかつた。彼女はやつぱり余り小瀟酒した装をしているとは言へなかつた。そして十一年目に見た彼女の面影は、まるで萎びはててしまつて、その上皮膚の色がすつかり光沢と白さを失つていた。髪も可なり白く薄くなつてゐた。しかしそれは矢張り私の母に違ひないのであつた。」
 
 
市波純子
「私は久しぶりで帰つて来たその町に、三週間ちかくもいた。
その間私は毎日二度か三度ぐらい訪ねてくる彼女と、時時差むかひに座ることがあつても、やつぱり此といふしみじみした話は、二人の間に何一つ交されないのであつた。」
 
 
中島佳代
「そして其の時ちよつと彼女の部屋をも見たのであつたが、余り綺麗にもなつていない其の住居を、彼女は気の毒にも、まるで他人のやうに、ひどく疎疎しくなつてゐる子供の私にさへ見られるのを、余り悦ばないらしかつた。」
 
 
塚本成子
「私は余り長い日数を、この夢のやうに慵い静かな町に、うかうか過したやうな気がした。そしていくら居ても同じだと云ふ感じがした。彼女との交渉も、別に何うもならないのだと思はれた。何うにかしても為方がないと云ふ気がした。」
 
 
数沢淑子
しかし彼女は、そんな煩いことをする必要が、どこにあると言って肯かないのであつた。「でも自分で危いと思はないのかね。私と擦れちがつても、気のつかないやうな目だもの。溝へでも陥つたら、大変だから。」「それは私が背が低いからや。」
 
       
  五木寛之作
「浅の川暮色」
「小説新潮」(昭和46年6月)

 そのあとしばらく、二人の間に沈黙があった。森口はもっとここにいてこの少女と言葉をかわしたいという気持ちと、何か他人に見とがめられてはいけない秘密の行為をしているようなうしろめたさとを、同時に感じていた。少女もそれと同じ感じらしかった。彼女は、不自然な唐突さで、内庭の方へ指を突き出すと、あの花、嫌い、と呟くように言った。
「陰気で、淋しくって、好きじゃありません」
 
       
 


受付係の虹組のりこ、ひろこさん、夢組すみこさん。当日券を追加作成してます。



口上をやってくれた雪組くみこさんは、連日、公演スタッフとして頑張った。
 
 



虹組ともこさん、花組あけみさん、いくちゃん。 お手洗いの確認・・・準備に余念がない。



ようこそ山出市長!ご来場ありがとうございました!今後も頑張ります!
 
       

 
     
 
 
 
風組さん、蝿と蟻メンバーきみよさん、ちえこさん、よしこさん、おつかれさまでした!
 
 
 
 
本番前にちょっと撮影・・・余裕の笑顔だ。
 
 
 
 
まちこさん蟹股ピース!
 
 
 

 
       
 
徳田章子さんを
囲む会
2006年3月28日(火)
21:00
橋場町 「真味」

風組の終演後、徳田秋聲記念館名誉館長、徳田章子さん、志賀館長、学芸員大木志門さん、市役所の岡田さんと、浅野川倶楽部部員による食事会をしました!
 
 
おお、志賀館長の横顔を含め、章子さん、さっち、いくちゃんの絶妙なフォーショット!章子さんの優しい雰囲気に包まれて、皆してねほりはほり質問しちゃったりしてごめんなさ〜い。今度は東京へ遊びにいらして・・・章子さんのお言葉に待ってましたとばかりに「ぜひ!ぜひ!」。浅野川倶楽部は永久に不滅です!  
       
 
 
 
志賀館長、大木さん、岡田さんには、大変お世話になりました。宴席も盛り上げてくださり感謝〜!
みんなで集えばなお楽し・・・稽古より食事会の方が楽しい。いえ〜いっ!すみませ〜ん、お酒もう2本おねが〜い!は〜い!  
       
   
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表川なおき
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