朗読で綴る金沢文学  5日目 虹組 3月31日(金)18:00  
   
戻る
 
 
室生犀星作 抒情小曲集より
「小景異情」
雑誌「ザンボア」(大正2年)

「ふるさとは遠きにありて思ふもの・・・」
 
  その一
北村まゆみ
  その二
鈴木朋子
その三
吉原久美子
その四
斉藤郁子
 
 
その五
八木紀子
その六
日賀弘子
その二
千代紀美
 
       
  室生犀星作
「音楽時計」
―街裏にいたところ一つの挿話として録す―
「少女の友」14-1(大正10年1月)
『室生犀星童話全集三』 (創林社刊)収録
 
  あたしね、
死んだら音楽時計を一しょに入れてくださいな。
 
       
  徳田秋聲作
「感傷的の事」
雑誌「人間」(大正10年1月)
 
 
北村まゆみ
「そして比較的身分の好い士分の家に産れた経済観念のまるで乏しい女が、貧しいながらに、悪く言へばルーズな、好く言へば大様な呑気さで、貧乏を寧ろ正直で上品な人間の一つの矜であるとさへ信じていたとほりに、彼女も年年行詰つて来る生活に対して別に新な方法を考へようともしなかつた。」
 
 
鈴木朋子
「本当に久振だ。」私はつくづくさう思つて、懐かしげに通過駅の有様や、犇犇折重なつてゐる山脈などをしみじみ眺めたのであつた。そして其と同時に、彼女をそんなにも長く省なかつた自分の疎懶に驚いたのであつた。
 
 
吉原久美子
「女の子が三人、私の顔を物稀らしさうに眺めながら、私の取出した菓子を前においたまま、ひそひそ話したり笑つたりしていた。一人は色白の美しい顔をした十八九の親類の娘で人の妻であつた。一人は体つきのすんなりした、目や鼻つきの古風な、義兄そつくりの姉の娘であつた。今一人は私の妹が再縁するとき、老いた私の母の手元に残された私の哀れな姪であつた。その体の並はづれて小さいのが、私の其の夜の憂鬱な心を一層圧しつけた。」
 
 
斉藤郁子
「でなければ何処か温泉へでもおつれして、少しは気楽に遊ばしてあげたら…。」そして妻は彼女の身につけるやうな著物や帯を、行李のなかへ入れてくれたのであつたが、そんな物を私が彼女の前に広げて見せても、それを受取らうとはしなかつた。
 
 
八木紀子
「手ぶらで可い、偶あにでも来てもらへば、それが何よりや。私は古い古いもので沢山。そんな心配すると、また五年も十年も来られんことになるさかえ。」
 
 
日賀弘子
「或時はまた旧友に誘われて、幽静な庭の奥にある茶席じみた料理屋の一室で、彼から支那の詞曲の話を聞いたりした。兄も私のために歓迎の小宴を開いてくれた。」
 
 
千代紀美
 が、その涙は幾雫も出なかつた。そして、「今度来るときは、そんな大袈裟なことをせんと、体一つで来るこつちや。」と言ひながら、私の心を痛ましめまいとするやうに、元気よく挙動つていた。俥が三台つづいて、姉の家から出た。母は五間も十間ものあひだを、小さい体で今にも転げさうな風で、私の俥について来た。
 
       
  五木寛之作
「浅の川暮色」
「小説新潮」(昭和46年6月)


「どうなの。言って」
「結婚はしない。社をやめるわけにもいかない」
 森口は少し震えた声で言った。
「おれはジャーナリストとしてこれからやりたいことが山ほどあるんだ」
 みつは黙って森口の口の動きをたしかめようとでもするかのように、じっとみつめた。それから、ゆっくりと顔をそむけ、かすれた声で、あんなことまでしておいて、と素早く言い、それから手すりにつかまってギプスをはめた患者のような足どりでゆっくり階段を降りて行った。指でひと押しすれば、たちまち下へ転落して行きそうな足どりだった。
「みつ!」
 
       
 



「いらっしゃいませ!」夢組みわこさん。



五日目の口上は、風組よしこさん。にこやかにいい感じ(^o^)
 
 


雪組まさこさん。連日の寒さにカイロを配布。




受付係の夢組じゅんこさん。パンフレットやカイロの配布に大忙し。
 
 



会場係の花組じゅんこさん、夢組ふみこさん。入場者の出入りに気をくばる。



会場整理を行う月組あけみさん、夢組ふみこさん。
 
 



3日間受付係をしてくれた雪組くみこさん。そして笑顔で迎える、じゅんこ、まさこさん。
   
 
   

 
     
 
 
 
虹組さん、おつかれさまでした!
 
 
 
 
部員スタッフと虹組メンバーの記念撮影。おつかれ!
 
 
 
 
4月1日、白糸終演後に記念撮影!
 
     
 
メニューへ戻る
 
     




HOME


朗読小屋 浅野川倶楽部 〒920-0902 金沢市尾張町2-14-21
TEL 076(261)0837 / FAX 076(261)8999 E-mail
Asanogawa@club.email.ne.jp
表川なおき

 

inserted by FC2 system