2006夏・夢がたり十八夜    
   
五夜 7月30日(日)14:00
 
       
       
 
砂川公子作
「かぐや姫の里帰り」


高輪眞知子
 
 
濱口國雄作 「犯罪人」

八木紀子
 
 
濱口國雄作 「飢」

八木紀子
 
 
徳沢愛子作
「かたいもんにならにゃ」


出戸明美
 
 
徳沢愛子作 「福寿草なら」

出戸明美
 
 
安田桂子作 「夢の外に」

坊城美恵子
 
 
寺本まち子作
「枇杷の葉の下」


坊城美恵子
 
 
井崎外枝子作 「ほたる」

吉原久美子
 
 
吉田さかな作
「雨の夜の物語」


伊藤美和子
 
 
徳田秋聲作 「白い女」

荒木重治
 
 
 
       
       
 
       
 
 
 
いらっしゃいまっほー
くるわくるわ誰がくる
 
 
 
 
弁士おとも
開場間近?
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
一人舞台を終える
 
 
 
 
きらきらきらきら
 
 
 
 
 
 
 
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  「人間失脚」 〜太宰が告げるNの肖像〜  
 
第5の手記
 
 

不思議なことに一夜から五夜の公演期間内、上演中に救急車が通らない。バイク音はリハーサル時に二度程鳴り響いただけで、季節柄やきいも屋の宣伝声もない。犯罪人や飢えの時にバイク音が聞こえてきても、戦車や戦闘機の効果音としてこじつけて考えることは出来るのだが、上演中の騒音がほとんど無い。Nは日頃の行いがよっぽど良いからだと考えてみたが、心あたりの善行がある訳でもない。今朝も新聞紙面へ公演模様を掲載して頂いたので、Nは観客動員数が増え、日曜効果もあり何とか入ってくれるだろうと期待していた。

制作サイドの不安と全く別の世界で生きている部員が羨ましく思える。この日の舞台は引き締まった良い舞台となった。楽屋内も張り詰めた緊張感があった。意識改革でプロ意識が浸透して行けば自ずと舞台水準も上がるものだ。Nは全員集合時の打合せで延々と意識改革を訴えた。一人の気の緩みが他の一人に影響を与え、連鎖し連動し緊張感の無い空気を作る。緩んだ空気は必ず舞台の出来不出来に反映される。こればかりは覿面にあらわれる。苦しい稽古を積みやっと発表の日を迎えることが出来ても、緊張感の無い空気を作っていては、稽古以上のパフォーマンスを実現することは不可能なのだ。

朗読小屋 浅野川倶楽部は素人集団ではなく、文化活動の最先端を走っているアマチュア劇団以上の風格を備えた集団である。地域の文化水準を上げるために行政が奮闘するのではなく、地域生活者が創意工夫をこらし手づくりで作り上げていることが真の文化活動であるというのがNの持論であった。今、浅野川倶楽部はその良いお手本として世間の目に晒されているのだ。全国に朗読小屋というものがいくつ存在するのか調べる必要がある。どんな経営がなされているのか、どんな失敗例成功例があるのか、その先進団体に教えを乞わなければならない。

前代未聞、県民市民らによる郷土作品の朗読公演「夢がたり十八夜」は五夜を終えた。まだ十三夜も残っている。先日紙面に夏目漱石「夢十夜」を連想するような公演であるというように掲載された。調子に乗ってロマンチックな言葉を吐いたNは、その時の純粋な心に恥じらいを見せた。

 
 
 





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朗読小屋 浅野川倶楽部 〒920-0902 金沢市尾張町2-14-21
TEL 076(261)0837 / FAX 076(261)8999 E-mail Asanogawa@club.email.ne.jp

制作 表川なおき
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