2006夏・夢がたり十八夜 | |||||||
七夜 8月4日(金)19:00 |
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濱口國雄作
「犯罪人」 山本八榮子 |
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濱口國雄作
「飢」 平野久美子 |
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徳沢愛子作 「かたいもんにならにゃ」 大谷万咲子 |
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徳沢愛子作
「福寿草なら」 塚本成子 |
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安田桂子作
「夢の外に」 塚本成子 |
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寺本まち子作 「枇杷の葉の下」 大谷万咲子 |
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井崎外枝子作
「ほたる」 橋野千恵子 |
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吉田さかな作 「雨の夜の物語」 順教寺明子 |
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三島由紀夫作
近代能楽集の内 「葵上」 平野久美子/志牟田敬子/高輪眞知子 表川なおき/伊藤宏美 |
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受付のおかっちでーす |
花束届いた |
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撮影の数沢さん感謝 |
どうぞ前の方へ |
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猛暑の候、お客様は パンフでぱたぱた 扇ぎながら いけちゃんは 公演期間内 皆勤賞かも→ |
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照明の関係で日焼けサロンに |
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さわやかさわやか |
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「人間失脚」 〜太宰が告げるNの肖像〜 | ||
第7の手記 |
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昼の部である六夜を終え感極まる部員らをよそに、Nは夜の部七夜へ向けて猛練習を始めていた。声というものは毎日の鍛錬で作っていくものである。日々の鍛錬を怠っているNは、温かい飲み物で声帯を温め若干の声出しによって声帯を急造するという欠陥だらけの役者に成り果てていた。いつか夢に魘されたあの神の声。「Nよお前から役者を続ける資格を剥奪する」というあのお告げを思い出したNは、せっかく暖めた声帯が急激に冷えていくのを感じた。 救急車が来ない。ピーポーピーポーという公演を台なしにするあのサイレンが一度もない。ここまで書くとピーポーを欲しているように思われるかも知れないが、ハプニングが少ないのはスタッフの力と日頃の行いの良さ。再三に渡る気合い入れによりモチベーションが向上し舞台の質も向上する。とにかく舞台は規律。軍隊のような厳しい規律を守ることで集中力が倍増。スタッフの献身的な働きに答えキャストも奮闘しているようだった。 公演を終え後片付けを済ませたNは、帰路の途中に夜の浅野川を眺めていた。日中の猛暑が嘘のように冷たい川風が頬に触れていく。まるで小屋の冷房のようだ。今夜はぐっすり眠れるだろう。毎日胃が痛い。 |
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