2006夏・夢がたり十八夜    
   
九夜 8月5日(土)19:00
 
       
       
 
砂川公子作
「かぐや姫の里帰り」


高輪眞知子
 
 
濱口國雄作 「犯罪人」

奥田孝子
 
 
濱口國雄作 「飢」

北森みどり
 
 
徳沢愛子作
「かたいもんにならにゃ」


鈴木朋子
 
 
徳沢愛子作 「福寿草なら」

伊藤憲子
 
 
安田桂子作 「夢の外に」

奥田孝子
 
 
寺本まち子作
「枇杷の葉の下」


鈴木朋子
 
 
井崎外枝子作 「ほたる」

数沢淑子
 
 
吉田さかな作
「雨の夜の物語」


見本順子
 
 
徳田秋聲作 「白い女」

舘 範子
 
 
 
       
       
 
       
 
 
 
こちらへどうぞ〜
ころころころころ
 
 
 
 
るんるん
気合い入れよろしく
 
 
敷地内で飲まないよう
みんなで注意しておくれ
18歳未満と50歳以上は
禁止にする法律を・・・
かぐや姫の歳は40歳
 
       

 
 
 
 
 
 
やったね中日だ
 
 
 
 
でるぞでるぞ〜
 
     
 
 
 
 
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  「人間失脚」 〜太宰が告げるNの肖像〜  
 
第9の手記
 
 
夜に開催された九夜は緊張度の高い舞台となった。個々の出来不出来は一晩経てば忘れ去られるが、本人にとっての不出来は悔いとなって心に残っていくのだ。山あり谷あり多くの精神的重圧を乗り越えて、個々は最善を尽くす。その意識が九夜の成功を作り上げた。

救急車は来ないが、数夜前からちょくちょく車のマフラー音、バイク音を耳にするようになった。白い女時に鼻をかむお客様がいらしたことは致し方がないことかも知れない。エアコンは相変わらず効いていない。お客様が増えると皮肉なことに室内温度が上昇する。朗読小屋の中古エアコンは二台。室外機と取付費を合わせて三十数万円した。階下の禁煙室はキンキンに冷えているのに、朗読小屋は熱気で膨れ上がっていた。

昔の河原芝居を思えば汗だくになって芝居に興ずることは自然なことだが、現代の生活水準からすると、汗をかく劇場はダサいと思われてしまうのが落ちである。十年程前にNは、名古屋の七ツ寺共同スタジオという小劇場へ行ったことがあった。履物をビニール袋に詰めて手に持ち、隣の客と肩を寄せて地元の若手劇団の熱演を観た。その時は隣り合う客が左右それぞれギャルであったので、Nは汗くさい自分の身を縮めるようにして三角座りをしていたことを記憶している。劇場と汗。役者の汗は当然であり汗をかいて熱演してもらえなければ見応えがない。観客は芝居への興奮から暑さを忘れ、終演後うす暗い劇場から外界へ脱出し互いの爽やかな汗にはにかんだ微笑みを交わすのであった。劇場と汗。たった十年を経たばかりで、劇場の概念は大きく変化してしまったのかも知れない。Nはすっかり常連となってしまった橋場町大吉のクーラーのような、天から降ってくるタイプのクーラーがほしいと切に願った。
 
 
 





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制作 表川なおき
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